2月1日(火)~4日(金)の4日間、専攻科1年生が症例のまとめ発表会を行いました。
10月に行った3週間の臨地実習で患者さん、医療スタッフの皆様から学ばせていただいたことを深め、全員で共有しました。
司会や記録の係も、生徒が主体的に研究発表形式に従って役割を交代しながら運営しました。
張りつめた緊張感の中で、約1か月間かけてまとめ作成した原稿や手元資料、スライドを使用した実習の成果を 一人ずつ発表しました。
生徒たちは「患者さんの為の個別性のある看護」を行うためには、基礎基本を大切にしていくこと、また学ばせていただけることに感謝し、患者さんだけでなく家族の方にも意識して誠心誠意かかわることの重要性を再認識しました。
臨床指導者より、看護を学ぶ者として様々なことを経験し、思いやりのある看護師になれるように学び続ける大切さをご指導いただきました。
この発表を通して「患者さんのための看護」を行うために学び続ける気持ちを改めて強めました。
11月26日(金)、専攻科2年生を対象に「人権学習充実拠点校事業」の一環で第二回公開授業を行いました。小児看護学実習を終えた生徒に、日常や看護の場面において、子どもの権利を意識した行動の実践意欲を高めることを目的としています。
11月は国が推進する「児童虐待防止推進月間(オレンジリボン運動月間)」ということもあり、事前にオレンジリボン運動について学習するとともに、この運動のシンボルマークであるオレンジリボンのバッチを手作りして、制服の胸に付けて授業に臨みました。
まずは、保育園や小児病棟実習を通して学んだ子どもとの関わりやケア内容を、生徒たちが個々にオレンジの付箋紙に書き出し、グループごとにKJ法を用いて同じ意味・内容ごとにまとめました。
まとめたものを子どもの権利条約や小児看護領域の看護業務基準に照らし合わせて分類していきました。
次に、臨床場面で大切にしたい子どもの権利を考え、グループとして最も大切にしたい子どもの権利を1つ選び、選んだ理由について話し合いました。
思考を深めるためにクラゲチャートを用いて、グループごとに子どもの権利を守るために必要な看護や関わり方を話し合い、意見をまとめました。
最後にクラゲチャートを提示しながらグループ発表を行い、お互いの発表をメモを取りながら真剣に聴きました。
発表後には、美作大学生活科学部児童学科准教授 蜂谷俊隆先生と、津山中央病院小児病棟指導看護師 河藤奈々先生より、生活の中や臨床場面での子どもとの関わり方や必要な看護について、生徒たちに指導助言をいただきました。
生徒たちは人権や子どもの権利についての関心を一層高め、今後の生活や看護場面においても、子どもを尊重し取り組んでいこうと強く思いました。
11月25日(木)、専攻科2年生を対象に特定非営利活動法人AMDA AMDAボランティアセンター長 竹谷和子先生 をお招きして国際看護についてお話していただきました。
国際看護の概念について理解を深め、国際援助における看護師の活動の実際について学びました。
国際看護は一つの国だけでは解決できない問題を世界全体で取り組んでいます。
生徒たちは、衛生環境が整っていない中での出産や児童労働などの現状を知り、日本は大変恵まれていることに気付かされました。
また、海外で支援する際には、現地の人々が何を必要としているのかを確認してから活動することで人々が望む支援ができ、そして、現地の物資を購入して使用するで経済支援につながることを知りました。
生徒たちは、日本の国内にいても、世界に目を向けて生活したいと思うようになりました。また、国際看護に限らず、自分の価値観や考え方にとらわれず、相手の立場になって考えることを学びました。
講演後、代表生徒が「コミュニケーションを通して、相手が望んでいることを知り、他職種の方と連携しながら看護が提供できる看護師になりたい。」とお礼を述べました。
11月15日(月)、専攻科1年生を対象に特定非営利活動法人 そーる そーる訪問看護ステーション理事長 片岡奈津子先生をお迎えし、災害看護についての講演をしていただきました。
片岡先生は、倉敷市真備町(2018年6月28日から7月8日にかけて西日本を中心に全国的に広い範囲で発生した集中豪雨の被害を大きく受けた)で訪問看護ステーションを立ち上げ活動されています。
今回、真備地域での災害時の状況や災害対応を学ぶことで、災害時における対応や看護の在り方について深めます。
片岡先生から発災当時の人々の安全と健康の確保のために 必死に 活動された話を聞きました。
真備地域は施設や環境は復興しつつあるが、まだ元通りにはなっていない現状があり、災害に対する人々の意識を高め、「人とのつながり」を大切にしていかなければならないと繰り返し話されていました。
また、災害現場においては地位や職業は関係なく、自分ができることを探して何でもすることも必要だと教えていただきました。
災害に対し「今、自分たちにできることは何だろうか」と考えることが重要で、看護の知識だけでなく様々な人とつながり、そして様々な経験をし、事前に対策やどのように行動するかをしっかりと想像し考えておくことも大切だと学びました。
実際に被災された片岡先生の言葉は重く、生徒たちはお話に聞き入り心を揺さぶられ、看護師として、一人の人間としての在り方、災害にどう向き合うかという想いが強くなりました。
最後に生徒代表より、「災害は、普段何気なく感じている変化や幸せ、人を信頼する心や温かい家族関係や人間関係を揺るがすものでもあると感じました。災害看護において救急処置や安全の確保が大切だとは思っていたが、今在ることに感謝しながら、自分にできることを精一杯取り組み、『人とのつながり』を大切にしたい。また、何か自分たちにできることがあれば積極的に動き、そのために今後もしっかりと学びを今後も深めていきたい。」と、片岡先生にお礼を述べました。
11月12日(金)、医療法人和風会中島病院看護部長 松岡真樹先生をお招きして専攻科2年生が病院における看護管理について学びました。
中島病院で実際に行われている病院・病棟管理者の役割と看護管理について、事例をもとに教えていただきました。
また、生徒たちは採血針を手に取りながら、物品の管理について具体的に説明を聞きました。
採血」という一つの行為でも様々な「管理」があり、針の取り扱いに対する「安全管理」、「感染管理」、患者さんの血管に合わせた針を選択する「物品管理」、物品の購入にかかる「お金の管理」など、新人看護師にも求められる管理があることを学びました。
経済的な面も考慮しながら、患者さんにとっての適切な物を選択する必要があるとわかりました。
管理というものは全ての看護師が行うことであり、新人の時から先輩の看護師さんと同じように、看護管理について理解し、実践していく必要があることを学びました。
生徒代表は、「まずは日頃、自分の体調管理をしっかり行い、そして時間管理も意識して、優先順位を考えながら行動していきます。」とお礼を述べました。
10月28日(木)、看護科3年生を対象に、津山第一病院師長 井上富弥江先生をお迎えして、「私の看護観」についてお話いただき、地域医療に貢献されている先輩看護師の看護観を聞くことで、生徒たちの職業観を育成しました。
「看護観」とは何かという疑問を、ナイチンゲールを始めとする歴史に名の残る偉人たちの看護理論、看護に対する見方や信念といった自己の看護行為の基盤となるものを教えていただき、さらに井上先生の経験を基にお話いただきました。
今回の臨地実習で初めて患者さんを受けもった生徒たちは、実習場面を振り返りながら、その患者さんにとって必要な看護を今一度考えてみる機会となりました。
生徒は、「患者さんの意志を大切に、満足していただける看護援助が提供できるように取り組みたい。そのためには、基本的な知識や技術を身に付け、広い視野を持って細かな気付きができるような関わりを大切にしたい。」と感想を記しています。
生徒たちは「自分」の看護観を見つけていきたいと、新たな目標をもつことができました。
9月8日(水)、専攻科1・2年生を対象に、特定医療法人和風会中島病院緩和ケア認定看護師 竹内奈々恵先生をお迎えし、緩和ケアと看護の実際についてご講演いただきました。
竹内先生の優しいお人柄がにじみ出る語りかけに、様々な体験を乗り越えてこられた力強さも感じました。
講演の中で、患者さんが感じる痛みには様々な痛みがあり様々な角度でとらえることが大切で、その全人的苦痛(トータルペイン)を緩和するために、看護師として何ができるかを教えていただき、緩和ケアにおける看護の重要性を改めて痛感しました。
緩和ケアは生命を脅かす疾患に直面する患者とその家族の方が、その人らしく最後まで生きる支援をすることだと教えていただきました。
そして、どんな時でも人は前を向く力があり、看護師は、患者さんやその家族、援助する自分自身が持つその力を信じて最後まで関わっていくことが大切だと学ぶことができました。
最後に、がんで闘病された方のブログを紹介していただき、生命を脅かす疾患に直面していなくても、普段、当たり前だと思っていることがとても尊く大切にすべきだと実感し、今在ることに感謝し、大切に過ごしていきたいと思いました。
7月16日(金)、専攻科2年生が、美作大学生活科学部児童学科 准教授 蜂谷 俊隆先生をお招きし、子どもが持つ人権について知識や実態などの学びを深めることで、小児の臨床場面において、子どもの権利を尊重した看護を考えることができる資質・能力の育成を目的に「子どもの権利」講演会を行いました。
子どもの権利条約までの歴史的経緯を学び、また、赤ちゃんポストについても講義をいただき、その賛否について子どもの権利を踏まえてじっくり考えることができました。
岡山県出身の石井十次氏の「岡山孤児院経営談」のお話では、一生を孤児に捧げた生涯に、生徒たちは大きな感銘を受けました。
先生からの質問には、3色のカードで意思表示をしたり、クロスワードで子どもの意見表明権に関するキーワードを考えたりと、リラックスした雰囲気で講義は進みました。 8月中旬から臨地実習が始まりますが、本日の学びを生かし、子どもの権利を尊重した看護や関わりを具体的に考え、実践に繋げていきたいと思います。
4月20日(火)、専攻科1年生を対象に津山中央病院看護統括グループ参与 安藤佐記子先生をお迎えして、「医療施設における接遇について」お話いただきました。
接遇について理解を深めるとともに、看護職者として望ましい人間関係を築くために必要なスキルを学びました。
「接遇」とは、心からのおもてなしであり、医療現場においても患者さまに対して、『大切な人としてみている』という気持ちが伝わるよう、心のこもった看護を提供することだと教えていただきました。
「人は第一印象が大事で、見た目で判断される」という意味で『人は見た目が9割』という言葉も大変印象に残り、気持ちを伝えるためには、見た目や丁寧な言動をとることも大切だと学びました。
医療現場においてもマスク着用が推奨されている中では、相手に表情が伝わりにくいため、眼差しや声の調子など気をつける必要があると学びました。
また、講演の中で行なった、言葉だけでイラストを正確に伝える体験を通して、相手に伝わりやすく表現することも大切であると感じました。
生徒たちは、今回学んだことを学校生活の中に取り入れ、臨地実習では、相手にとって心地良いと感じるコミュニケーションがとれるように心がけることが大切だと改めて感じました。
その後、生徒たちはお互い「接遇チェックリスト」を元にチェックし合い、日頃の自分(身だしなみ・言葉遣い・態度など)を見つめ直す良い機会になりました。
今後も、より良い看護を提供できるように自分たちの身の回りや行動から気を付けていきたいと思います。
新型コロナウイルス感染症予防のための対策の一つが「手洗い」です。
4月20日(火)、新入生を対象に専攻科2年生が正しく手を洗う方法を指導しました。
1年生の教室に専攻科生が出向き、手洗いの方法と速乾性擦式手指消毒剤(アルコール消毒剤)による手指衛生の方法を1年生の代表の生徒と一緒に実施しました。
感染症予防のために「正しい手洗い」の習慣を身につけましょうと、1年生に呼びかけました。
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