全国高校生クッキングコンテスト(食物調理科3年)

10月29日(日) 、福井県立奥越明成高等学校(福井県大野市)において、 第33回全国産業教育フェア福井大会「さんフェア福井2023」の一部門である「全国高校生クッキングコンテスト」が開催されました。

本校から 食物調理科3年生の樋口 凜さん、黒田暖乃さんが出場し、一次審査を突破し、二次審査ではコンクール会場で実技調理、試食審査が行われました。

この大会は、全国の高校生がこれまでに家庭科で学習した知識と技術を生かし、食に対する関心を高めるとともに、創造性を養い、調理技術の向上及び健全な食生活を実践する力を育むことをねらいとして開催されました。
今年の課題は、福井県の高校生が開発した鯖缶と、参加者の郷土の特産物を生かした、米を主食とした「幸福をよぶ丼ランチ」の創作です。
材料費は1食600円以内で50分以内に3食の調理と盛り付けをすることが条件です。
全国から43チームの応募があり、書類審査によりいずれも常連校の6チームが当コンテストに出場しました。

プレゼンテーションの制限時間は3分です。何度も発言内容の構成を行い、前日遅くまで原稿をしっかり読み込み、2人の息を合わせるように練習を行いました。
本番はかなり緊張し、足が震えながらもなんとか時間内に料理の説明と、料理に対する思いを伝えることができました。

七福ビックバン丼

七福神をテーマにし、恵方巻きの七福巻きの具を私たちなりにアレンジしたものになっています。恵方巻きの穴子を主役であるサバに替えて作り、さらに宇宙を連想するように、ライスペーパーで作ったリングで惑星のガスを表現しました。この中心の大福は、半熟卵をサバあんで包み、さらに地元でとれた餅状にした自然薯をかぶせて惑星をイメージしています。食べるとモチモチ、パリパリ、シャキシャキとたくさんの食感が楽しめるます。

吉野サバの吸い物~おみくじ入り~

この汁の底には、おみくじが隠れており、ニラのひもを引っ張っると幸福の象徴をかたどった生姜がついています。ニラは岡山の特産である黄ニラを使用しています。そして生姜は地元の農家さんに協力していただいて、私たちが植え付け、収穫したものを使用しました。中心のサバはうま味を閉じ込めるために吉野仕立てにし、シンプルな味つけでもサバ缶のおいしさを楽しむことができます。

黒豆とトマトのカッサータ

このカッサータには桃太郎トマトのドライトマトと炒り黒豆、きな粉を使っています。どれも岡山県の特産です。岡山県→桃太郎トマト→桃太郎→鬼→黒豆という風に、このカッサータには鬼に強いものがつまっています。鬼もやっつける強いパワーと地元への愛がたっぷりつまったデザートになっています。

このコンテストに向けて何度も実技練習を重ね、時間的にも余裕をもってできるようになっていました。しかし、やはり勝手が違うことと、緊張で思った動きができず、お互いの調理分担が乱れてしまい、制限時間ギリギリに出来上がり焦りが料理にも表れたと思います。



作品名
「~幸福の象徴七福神は実は火星人だった件について~」

特別賞

結果は特別賞ということで、上位の賞に入賞することはできませんでした。
大きな大会に出場できただけ喜ばしいことではありますが、やはり金銀銅賞を取りたいという思いがあり、とても悔しさが残りました。


審査員の方の講評では、「タイトルから楽しさが伝わり、食べるのが楽しみで、食べる人が仕上げる仕掛けも良かった。チームワークがよく、とても衛生的な調理ができていた。」と言っていただけて、日ごろから心がけていることをほめていただけてうれしく思いました。


今後は気持ちを切り替えて、お互いの専門分野の力が発揮できる卒業制作展示発表会に向け、今度こそは上位の賞に入賞できるように力を尽くしたいと思います。