

8月20日(火)、全国高校生ガストロノミー甲子園が商業リゾート施設VISON(三重県多気郡多気町)で開催されました。
全国高校生ガストロノミー甲子園とは、地域の誇る豊かな食材と食文化の振興を図り、若い料理人たちが互いに高め合い、交流し合う機会づくりと、次世代を担う料理人の育成を図るために初めて三重県多気郡多気町のVISONで開催された料理の大会です。
本校は、中国四国ブロック代表として選ばれ、食物調理科2年生の島村湧さんと清水千賀さんが出場しました。


今回のテーマは「伊勢真鯛とヴィソンの食材を組み合わせたセットメニュー」というもので100分間で3人前を仕上げます。
食材は前日準備されたものの中からと、VISON内で購入できるもののみ使用が可能で、食器も用意されたものから選ぶといった他の料理コンクールと違い、かなりの応用力が試されるものでした。また、原価3,000円以内でその場で計算し、販売価格も決定しなくてはいけません。

あらかじめ大まかなメニューは考えて時間内に仕上げることができるように練習をしましたが、当日は思った食材がなく、また、厨房の勝手も違い、テレビカメラやインタビューなどを受けながらの作業で思ったように作業が進みませんでしたが、何とか時間内に仕上げることができました。


審査員の方は「賛否両論」の笠原将弘さん、日本ガストロノミー協会会長 柏原光太郎さん、「モンサンクレール」の辻口博啓さんでした。
試食をしていただきながら料理についてのプレゼンテーションを聞いていただき、質疑応答が行われました。
今回作った料理は、三重県の郷土料理のめはりずしと伊勢真鯛の塩釜焼き、土瓶蒸し風すまし汁です。



めはりずしは、目を見張るほど大きな口を開けて食べることから名前がつき、本来漬け物でご飯を巻いていますが、アレンジを加え、ご飯を酢飯にし、鯛や薄焼き卵を入れ、のりやレタスで巻きました。

塩釜焼きは、伊勢真鯛のえさにもなっているお茶の葉、レモンをはさみ、昆布で巻いて塩で包みオーブンで焼き、塩釜をあけたときの香りを楽しんでもらえるようにしました。
土瓶蒸し風すまし汁は、だしのゼリーに野菜や魚介を盛り付け、土瓶蒸しの濃厚なだしをかけゼリーを溶かしながら食べていただくように考えました。
この献立はお客様に提供したとき、お客様の手で料理の仕上げをしていただき、見た目や味、香りを楽しんでいただけるようにしました。

残念ながら、入賞することはできませんでしたが、ガストロノミーの趣旨は十分理解しプレゼンテーションをすることはできたと思います。
審査員の方からお一人ずつ講評をいただくことができ、皆さんから塩釜焼きの鯛に時間がなく十分火が入っていなかったことを指摘され、もし火が入っていたら入賞もあったことを伺い、悔しい気持ちになりましたが、それと同時に次の大会への意欲が増してきました。



今回、全国大会に参加することができ、他校のレベルの高さを知ることができ、ますますやる気が湧きました。
また、同じ調理師を目指す全国の仲間ができてとれもうれしかったです。今回出場した生徒は2年生のため、チャンスはたくさんあります。一つ一つのチャンスをしっかりものにしていきたいと思います。
