■国際理解講演会
 
   11月28日7限目、全校生徒対象に国際理解講演会がありました。JICA国際協力専門員 清家政信先生をお迎えし、「グローバルな視野と志を〜世界の人々と日本の国際協力〜」と題し講演していただきました。 
 
清家先生は、校長先生の大学時代の後輩とのことです。   
   
JICA(国際協力機構)の主な開発援助
技術協力
施設・機材提供
資金協力
清家先生は、技術協力を行っている方です。国際協力専門員という職で、自らの専門知識を生かして援助の質を高める仕事をされています。 
     
 
多くの国で国際協力・支援を続けてこられた清家先生のお話から、
それぞれの国をのぞいてみましょう。  
 
【スーダン】        
スーダンでは、飢餓の状態が続いており、多くの子どもが命を落としている。我が国は、飢餓状況にあるスーダンから主食穀物であるソルガムを豚のエサとして輸入している。食べ物を大切にする心も、立派な国際貢献につながるはずである。
全くつながりがないように思えることも、実はどこかで必ずつながっている世界である。もっと、世界に目を向けて自分たちの生活を振り返ってみてほしい。
 
         
【ガーナ】        
  一般的に、海外での滞在期間は2年間で、その期間にできる支援を行っている。最初にガーナに訪れたとき、「何かしなければ」と思い背負いやすい「かご」を作ることを考えた。しかし、その村ではひとり一人の役割があって、足の不自由な老人がかごを作る役を担っていた。それを知った瞬間、殴られたような衝撃が走り、「自分がしよう」としていることが恥ずかしくなった。自分が良かれと思って行ったことは、ただの自己満足であることに気づかされた。
その後、本当に求められている支援はどんなことなのか、どうすればいいのか考えるようになった。
かご作り
(イメージ)
    
         
【ペルー】         
  11月20日まで、ペルーに行っていた。ペルーの課題は、アンデス山脈の山岳地域の貧富格差が大きい。地球温暖化によって、氷河がとけ出しいつ決壊してもおかしくない湖が形成され、危険にさらされている。また一見、自然豊かで充実した生活を送っているように見えるが、家には水道もなく、トイレも整っていない状態である。
そこで一緒に働いた日系3世は、自分に誇りを持っていた。おじいちゃんは見ず知らずの土地に移住して頑張った立派な人、その孫であるというアイデンティティを持つ。
しっかり、自分を持つことが大切である。    
 
         
    
   1つの国は、1つだけで生きていくことができない。自分一人で生きていくことができないように、国も人間も助け合わなければならない。
大いなる力は、大いなる責任を併せ持つ。  
 
 
   
  生徒会長が、清家先生にお礼を伝え終了しました。  
     
     
   
   
講演会終了後には、希望者を対象とした清家先生を囲んで懇談会がありました。    
   
国際理解だより『つながる世界』〜知ろう考えよう、世界と日本のこと〜 12月号に懇談会の様子が載っています。